H27.03.07
先週は晴天に誘われて当直明けでシキシャナイ岳へ
登頂出来なかった悔しさ
地図を見てはため息をつく
このままでは日高国道を通る度シキシャナイ岳の姿を見て後悔する!
このまま来年まで耐えられない
日高国道を北上するたびに、この天を突く山が目に入る来月までも待てない、耐えられない
明日もここを通る
登るのは今日でしょう!
たかがシキシャナイ岳にムキになるとは大人げない(~_~;)
という訳でシキシャナイを目指します
前日、ピッケルやツェルト、スコップ等入念に装備チェック
リュックも60Lに替えて息子が興味津々と見ている
「登頂するまで帰らない」
林道にキタキツネが「あんたは物好きだね」と呆れて向こうを向く
スコップもピッケルも 冬山完全装備
これで登れなければ山屋では無い!
天気は良くない そんな事分かっている
山頂から幌尻が見えない事も
採石場6:50→9:45コル9:50→12:14シキシャナイ岳12:45→14:55採石場
先週のトレースどころか、雪かさが増している 深いラッセル、上等だね
今日は地図はあまり見る必要が無い
1週間地図と睨めっこ
おまけに先週歩いたばかり
実は造林道があり、それを利用すれば歩きやすいここは迷わず左へ登る
こんな複雑な地形も、スルスル抜けて 林道へ上がる
林道からシキシャナイの鋭鋒が見える
沢を渡るのは、林道のショートカット 再び林道へ登る
ここから林道はシキシャナイへグッと近づく
さらに林道を進み背後に岩内岳が 先週は左手の谷から這い上がった
今日はスマートに右手の林道から到着
iPhone6+のGPSを使う事にしました私の脳にスキャンした地図と変わらない正確さに感心
意外と便利かも
GPSは信じないけど、地図の地形に納得する
GPSを使わないスタイルを変えてまで挑むシキシャナイ岳
何が何でも登ってみせる!
しかし、雪の量が増えている
水分補給と休憩
座布団幅から見ると40cmは潜っている
910m台地からシキシャナイへ最短距離で 樹林に隠れた山体を補足
近づかなければ見えないけど、遠くから心の目で捉えていた
「また来たのかね」 凜として人を遠ざける鋭鋒
木の生え具合と針葉樹を目印に
前回撤退地点の木も見えている
ほぼ垂直に見える傾斜
コルからは闘争心丸出し気温は先週より2℃は高い
気象条件より雪の具合が勝敗を分ける鍵を握る
先週と同じ場所で12本爪アイゼン装着
スノーシューをリュックに 背面制動目的でデポはしない
見覚えのある斜面 結局同じルート取り
先週敗退した同じ木にぶら下がって「またオーバーハングかい」
アイゼンを蹴り込めば、雪が頭上に来てしまう
「頭ラッセル」「必殺、平泳ぎの術で新雪落とし」「鉄拳、氷雪落とし」「体幹押し潰しラッセル」「膝で雪を蹴落とす」要するに雪の中を泳ぐラッセル
ここからは写真を撮る事も不可能!最終はオーバーハングをかわせない細尾根(ToT)両上腕まで雪に突き刺し、アイゼンを蹴り込んで直登!あれっ!案外、直登の方が楽だ・・・気付くのが遅い!
西側を見下ろすと日高国道(R237)頂上台地は両側が切れ落ちた雪 ついに登頂\(^O^)/
高々1000mクラスの里山に、時間が掛かりすぎ(~_~;)
南の尾根もスパッと切れ落ちている
GPSも山頂を指している
偉いね君は(少し信頼感が出てきた)
東西南尾根の交差点360度切れ落ちた頂上台地で昼食
幌尻の方向を向いて
幌尻を見たかったから、先週不眠不休で登り損ねた
今日は、雲で隠れる想定内
右足の方向も下が見えない
昼食で脱いだ手袋は中の汗と外の雪で濡れており 凍結してひん曲がっている
いつもの事で予備の手袋をはく
三脚を西尾根に置いて
記念撮影
幌尻は右の方に(心の目で見えている)
「頭ラッセル」で帽子のツバが雪で白い(笑)
切れ落ちた雪の上を戻る
下は見えない空中に浮かんだ雲の上の様な錯覚
まだ下が見えない雪が左へ落ちた様に、転倒すれば一大事
下山は、足元の雪の塊が雪崩の様に落ちていく快感に浸りながら
登頂の喜びに浸りながら
木を目指して崩れ落ちていくから速い
結局使えなかったスコップを座布団にして
アイゼンからシューへ
先週は青空で美しかった1039P コルからマイウエイを辿って帰ります
岩内岳(採石場)へ向かうトレース
今日は軽快に戻ります
どうしても登りたかった
これで胸を張ってシキシャナイを見上げる事が出来る
帰りの車中でも、翌日の帰りも見上げた鋭峰
こうして、私の心の戦いは幕を閉じた